20年以上のキャリアで1000人以上のお客様のパーマスタイルを担当してきました。今回は、「髪型がマンネリ化している」「イメチェンしたいけど何が似合うかわからない」という多くの方の悩みを解決するパーマスタイル完全ガイドをお届けします。
パーマは単なるヘアスタイルの変化ではなく、あなたの印象を一変させる魔法のような存在。この記事を読めば、自分に最適なパーマスタイルがわかり、美容師さんへの的確なオーダー方法まで理解できるようになります。
パーマの基礎知識:種類と特徴

パーマとひとくちに言っても、実はさまざまな種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分の求めるスタイルに合ったものを選びましょう。
デジタルパーマ:熱を使ってかける方式で、自然なウェーブが特徴。髪の内部からしっかり形状記憶するため、スタイリングのしやすさが魅力です。特にミディアム~ロングヘアの方におすすめ。
コールドパーマ:従来からあるパーマで、薬剤の化学反応を利用。細かいカールから大きなウェーブまで多様なスタイルに対応。比較的ダメージが少なく、細い髪質の方や短髪の方に向いています。
エアウェーブパーマ:空気を含んだようなふんわり感が特徴。根元のボリュームを出したい方やボブスタイルの方に人気です。
ポイントパーマ:部分的にパーマをかけるスタイル。前髪だけ、顔周りだけなど、少しの変化を楽しみたい方におすすめ。
パーマが今再注目されている5つの理由

- スタイリングの時短効果:朝のセット時間を大幅に短縮できる実用性の高さが評価されています。コロナ禍以降の新しい生活様式においても、時間効率が重視されるようになりました。
- SNS映えするヘアスタイル:立体感のあるパーマヘアは、InstagramやTikTokなどのSNSで映える特性があります。
- 韓国・海外セレブの影響:K-POPアイドルやハリウッド女優など、海外セレブの間でもナチュラルなウェーブスタイルが主流になっています。
- パーマ技術の進化:従来のパーマのようなダメージや不自然さがなく、髪に優しい薬剤や技術が開発されました。
- 多様性の時代:「個性を尊重する」価値観の広がりにより、画一的なストレートヘアから、それぞれの個性を活かしたスタイルへのシフトが起きています。
顔型別・似合うパーマスタイル診断

自分の顔型に合ったパーマスタイルを選ぶことが、垢抜け成功の秘訣です。
丸顔さん:顔周りに縦のラインを作るスタイルがおすすめ。サイドはすっきりと、トップにボリュームを出す「縦長効果」のあるパーマが理想的です。前髪は斜めに流すか、センター分けにすると小顔効果が期待できます。
面長さん:横に広がるふんわりパーマで顔の縦のラインをカバー。あごラインにかかる長さのレイヤーパーマが顔のバランスを整えてくれます。シースルーバングや横に流す前髪もおすすめです。
卵型(黄金比)さん:どんなパーマスタイルも似合う恵まれた顔型。特に、自然なゆるふわパーマで女性らしい印象を強調できます。
ベース(四角)型さん:エラのラインをカバーするミディアム~ロングのふんわりパーマがおすすめ。顔周りに柔らかなカールを作ると、角張った印象を和らげることができます。
髪質別・おすすめパーマ選び

自分の髪質を理解することも、パーマ選びでは重要なポイントです。
剛毛・太い髪の方:デジタルパーマが効果的。熱で形状記憶させることで、硬い髪質でもしっかりとカールをキープできます。大きめのウェーブがおすすめです。
細い髪・軟毛の方:コールドパーマが適しています。細かいカールでボリューム感を出すことができます。ただし、パーマ液の放置時間は短めにするよう美容師さんに伝えましょう。
くせ毛の方:元々のくせを活かしたナチュラルパーマがベスト。縮毛矯正との併用や、部分的なポイントパーマで自然な仕上がりに。
傷んだ髪の方:トリートメント成分配合のデジタルパーマ液を使うか、ピンパーマなど熱を使わない優しい手法を選びましょう。事前のヘアケアも重要です。
レングス別・最旬パーマカタログ

■ ショートパーマ:クールさと可愛さの絶妙バランス
マッシュショートパーマ
最も検索数の多いショートパーマスタイルがこの「マッシュショート」です。丸みのあるシルエットが特徴で、前髪を重めにすることでトレンド感アップ。くせ毛風のランダムなパーマをかけると、抜け感のある現代的な印象に。マッシュショートは、小顔効果も期待でき、特に丸顔さんや面長さんにおすすめです。
ウルフカットパーマ
レイヤーをたっぷり入れたウルフカットにパーマをかけると、こなれ感が一気に高まります。束感を出すように仕上げることで、今どきのジェンダーレスな魅力を放ちます。スタイリングも簡単で、少量のワックスを揉み込むだけでサロン帰りのスタイルが完成。朝の準備時間が短い方におすすめです。
ベリーショートパーマ
超短めのベリーショートも、パーマをかけることでやわらかな印象に。特にハンサムショートと呼ばれる短めスタイルは、パーマで女性らしさをプラスすることで、クールかつ愛らしい表情を演出できます。卵型の顔立ちの方に特におすすめです。
■ ミディアムパーマ:万能レングスで叶える洗練スタイル
外ハネくびれミディアム
鎖骨ラインで外側に跳ねるようなカールが特徴で、女性らしさと抜け感を両立したスタイルです。重く見えがちなミディアムも、ブルーアッシュなど透明感のあるカラーと組み合わせることで軽やかな印象に。顔周りに残す毛束が小顔効果を演出します。
クラシカルウェーブミディアム
中間から毛先にかけての緩やかなS字カールが特徴。上品で大人っぽい印象を与えるスタイルで、オフィスシーンにもぴったり。まぶたラインの前髪と合わせることで、クラシカルながらも現代的な洗練された雰囲気に。特に卵型や面長の方に似合います。アレンジの幅も広く、ハーフアップや編み込みとの相性も抜群です。
ボブパーマ
あごラインで切り揃えたボブヘアに緩やかなパーマをかけると、動きのあるモダンな印象に。丸顔さんは縦長効果のあるパーマを、ベース型さんは柔らかさを出すパーマを選ぶとバランスが良くなります。
■ セミロングパーマ:色気と動きが魅力
たわみウェーブセミロング
肩から鎖骨にかけてのレングスに、ゆるやかなウェーブをつけたスタイル。顔周りでふわりと揺れるカールが女性らしさを演出します。バイオレットグレージュなどの深みのあるカラーと合わせれば、より洗練された印象に。このスタイルは「大人可愛い」を求める30代女性から特に支持されており、検索ボリュームも年々増加傾向です。
ひし形シルエットセミディ
特に「ひし形 パーマ」は注目スタイルです。ハイライトカラーとの組み合わせで、立体感と動きが一層引き立ちます。ひし形シルエットは、丸顔さんの小顔効果、面長さんの縦長カバー、ベース型さんの角ばりカバーと、あらゆる顔型の悩みを解決する万能フォルムなのです。
レイヤードセミロング
レイヤーを入れたセミロングにパーマをかけると、軽やかな動きと女性らしさが絶妙に融合します。特に「韓国風レイヤードパーマ」は、自然なウェーブとエアリーな質感が特徴で、Z世代からの支持率が高いスタイルです。朝の準備時間を短縮したい方にもおすすめで、乾かすだけでサロン帰りのようなスタイルに仕上がります。毛量が多い方や重く見られがちな方にもぴったりです。
■ ロングパーマ:大人の余裕を感じさせる上質スタイル
ほつれウェーブクラシカルロング
毛先に向かって緩やかにほつれたような風合いのパーマが特徴で、束感を出すことでクラシカルながらも現代的な印象に。前髪を斜めに流せば、より大人っぽい雰囲気になります。特に30代以上の女性に人気で、大人の余裕と女性らしさを両立させたい方におすすめです。
外国人風ゆるふわロング
表面にふんわりとしたゆるめのウェーブをつけ、毛先はナチュラルなストレート感を残すことで、外国人のような自然な髪の動きを再現しています。カラーはグレージュ系やベージュ系と組み合わせると、より外国人風の雰囲気が強調されます。このスタイルの最大の魅力は「こなれ感」。まるで何も努力していないかのような自然体の美しさを演出できます。
ドライウェーブロング
トレンドとして注目を集めているのが「ドライウェーブ」。乾いたような質感と不規則なウェーブが特徴で、海外セレブの間でも大流行しています。スタイリング剤をつけすぎないことがポイントで、あえてメリハリをなくした抜け感が今の気分。「わざとらしくない自然体」を重視するミレニアル世代や、オーガニック志向の強い方々からの支持が高まっています。
パーマの持ちをよくする7つのケア方法

せっかくかけたパーマを長持ちさせるためには、適切なアフターケアが欠かせません。多くの方が「パーマの持ちが悪い」と悩んでいますが、以下のポイントを押さえれば、最低でも2〜3ヶ月はパーマを楽しむことができます。
1. シャンプー選びの見直し
パーマヘア専用のシャンプーを使用することが大切です。一般的なシャンプーに含まれる強い洗浄成分はパーマの持ちを悪くする原因に。モイスチャー成分配合のマイルドシャンプーを選びましょう。特に「スルホサクシネート」などの優しい洗浄成分が入ったものがおすすめです。
2. パーマ直後72時間のルール
パーマをかけた直後72時間は、髪の内部構造が安定するまでの重要期間。この間は以下を避けるべきです。
- お湯で長時間洗い流す
- 結び付けたりクリップで留める
- ドライヤーの熱を長時間あてる
3. 週1回の集中トリートメント
専用のヘアパックやトリートメントで集中ケアすることで、パーマの持ちが格段に良くなります。タンパク質系とモイスチャー系を交互に使うと、より効果的です。市販のトリートメントを選ぶ際は、「加水分解ケラチン」「セラミド」「18-MEA」などの成分に注目しましょう。
4. 正しいドライヤーの使い方
パーマヘアは乾かし方で仕上がりが大きく変わります。ポイントは:
- 必ず熱保護スプレーを使用
- 地肌から乾かし始める(根元→中間→毛先の順)
- ディフューザーを使って優しく乾かす
- 最後に冷風を当ててセット
5. 適切なスタイリング剤選び
パーマヘアには重たいワックスやジェルは避け、軽いテクスチャーのクリームやオイルがおすすめ。特にウェーブ定着を助ける「カールキープ成分」配合のものを選ぶと良いでしょう。髪の長さや質感によって最適な製品は異なるので、美容師さんに相談するのもおすすめです。
6. 枕カバーはシルクに
意外と見落とされがちですが、コットンの枕カバーは髪の摩擦を起こしパーマを崩す原因に。シルクやサテンの枕カバーに変えるだけで、朝のヘアスタイルが格段に良くなります。美容のプロが実践している方法です。
美容師への賢いオーダー方法

パーマスタイルを成功させるためには、美容師さんとの適切なコミュニケーションが不可欠です。以下のポイントを押さえて、理想のパーマを手に入れましょう。
1. 写真を3枚以上用意する
言葉だけでは伝わりにくいパーマの強さやカールの大きさ。「ゆるふわ」という言葉一つとっても、人によって解釈が異なります。そのため、以下3種類の写真を用意すると理想が伝わりやすくなります:
- 全体のシルエットがわかる写真
- カールの強さがわかる接写写真
- NGパターンの写真(「こうならないように」の参考)
2. 具体的な数値で伝える
「カールの大きさはどのくらい?」と聞かれたときに、「2〜3cm幅」のように具体的な数字で答えられると、美容師さんにとって非常にわかりやすいオーダーになります。また、「朝のスタイリング時間は15分以内に収めたい」など、ライフスタイルに関する条件も具体的に伝えましょう。
3. パーマの種類を事前に調べておく
「デジタルパーマ」「エアウェーブ」など、目的に合ったパーマの種類を事前に調べておくことで、スムーズなカウンセリングが可能になります。わからない場合は「髪質と目的から最適なパーマを提案してほしい」と相談するのもおすすめです。
5. 仕上がり後のスタイリング方法を確認する
パーマをかけた後、美容師さんにスタイリング方法をしっかり教えてもらいましょう。使うべき製品や量、塗布方法など、細かくチェックすることで、自宅でも美容院帰りの仕上がりを再現できるようになります。できればスマホで動画撮影させてもらうのもおすすめです。
パーマに関するよくある質問

Q: パーマはどのくらいの頻度でかけ直せばいいですか?
A: 一般的には2〜3ヶ月に一度がおすすめです。ただし、髪質や成長スピード、パーマの種類によって個人差があります。「根元だけ」のリタッチパーマという方法もあるので、美容師さんと相談しながら最適なサイクルを見つけてください。
Q: パーマとカラーを同日に行っても大丈夫?
A: 可能ですが、髪へのダメージが大きくなるため、できれば1〜2週間空けることをおすすめします。どうしても同日に行う場合は、基本的には「カラー→パーマ」の順番で行うのが一般的です。ただし、髪の状態や施術内容によって変わることもあるので、サロンのアドバイスに従いましょう。
Q: 直毛すぎてパーマがかかりにくいのですが、どうすればいい?
A: 硬くて太い直毛の方には、通常より長めの放置時間や、デジタルパーマなど熱を使う方法が効果的です。また、パーマ前の下準備として、2週間ほど前からトリートメントでダメージケアをしておくと薬剤の浸透率が上がり、パーマが定着しやすくなります。
Q: パーマ後の縮毛矯正は可能?
A: 可能ですが、髪へのダメージが非常に大きくなるため、最低でも2ヶ月以上の間隔を空けることをおすすめします。また、パーマと縮毛矯正を繰り返すと髪の内部構造が弱くなりやすいので、集中的なケアが必要です。部分的に使い分ける「ポイント縮毛矯正」という方法もあります。
Q: 男性でもパーマは流行っていますか?
A: はい、とても流行っています!特にマッシュパーマやツーブロックとパーマの組み合わせが人気です。男性の場合、女性よりも髪が短いケースが多いため、より細かく柔らかなパーマがおすすめ。「メンズ ツイストパーマ」「メンズ スパイラルパーマ」などのキーワードで検索すると、最新のメンズパーマスタイルがチェックできます。
Q: 梅雨時期のパーマはやめた方がいい?
A: むしろ梅雨時期こそパーマをおすすめします。湿気で広がりやすい時期は、パーマでスタイリングをコントロールしやすくなるからです。ただし、強い雨の日のパーマは避けた方が良いでしょう。薬剤が髪に十分浸透する前に濡れてしまうと、仕上がりに影響が出ることがあります。
まとめ:自分らしさを引き出すパーマで、新しい魅力を発見しよう

パーマは単なるヘアスタイルの変化ではなく、あなたの魅力を最大限に引き出す「自己表現」の一つ。トレンドを意識しながらも、自分の髪質や顔型、ライフスタイルに合ったパーマスタイルを選ぶことで、毎日のヘアスタイリングが楽しくなり、自信にもつながります。
この記事で紹介したさまざまなパーマスタイルやケア方法を参考に、ぜひ美容師さんとじっくり相談しながら、あなただけのパーマスタイルを見つけてください。







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