今回は、ここ数年でじわじわとブームになっている「マットヘアカラー(ツヤなしヘアカラー)」について徹底解説します。SNSでも「#マットカラー」のハッシュタグが急増中。今やサロンでのオーダー率も上位に入る人気カラーに成長しました。
「マットカラーって具体的にどんな髪色?」「自分に似合うマットカラーが知りたい」「マットとアッシュの違いがわからない」といった疑問をお持ちの方のために、選び方からスタイリングのコツまで、プロの視点から詳しくお伝えします。
マットヘアカラーとは?人気の秘密を解説

マットヘアカラーとは、文字通り「光沢を抑えた」「ツヤ感の少ない」髪色のこと。従来の日本のヘアカラーは「艶やかさ」を重視したものが主流でしたが、マットカラーはあえてツヤを抑えることで、外国人風の柔らかい質感や洗練された印象を作り出します。
マットカラー人気の理由TOP3
1. 赤み・黄みをカバーできる
日本人の髪は赤みや黄みが出やすいという特徴があります。マットカラーのベースにはグリーン系の色素が含まれているため、この赤みや黄みを効果的に抑制。肌の色を美しく見せる効果もあるんです。
2. 外国人風のこなれ感が手に入る
外国人モデルのような「抜け感」のある髪色に憧れる方も多いはず。マットカラーは日本人特有の重たい印象を軽減し、外国人風の柔らかい質感を演出できます。インスタグラムで「#外国人風カラー」と共に投稿される髪色の約65%がマット系だというデータもあります。
3. どんなファッションにも合わせやすい
艶やかすぎないため、カジュアルにもフォーマルにも違和感なくマッチ。特に最近のミニマルファッションとの相性は抜群です。大手アパレルブランドのスタイリストからも「マットカラーは着こなしの幅を広げてくれる」と高評価を得ています。
マットカラーとアッシュカラーの違いは?

「マット」と「アッシュ」は混同されがちですが、厳密には違うものです。
アッシュカラー: 主に「青みがかった灰色」のトーンを持つカラー。赤みを抑える効果があるが、艶感はあるタイプが多い。
マットカラー: 艶を抑えた質感のこと。色味としては「アッシュ」「ブラウン」「ブラック」など様々なバリエーションがある。
【髪質別】マットカラーが似合う人・向いている人

マットカラーは万能に見えますが、実は髪質や肌色によって相性が変わります。
マットカラーが特に映える人
- 硬めの太い髪質の方: もともと光を反射しやすい髪質の方は、マット効果で自然な質感に
- イエローベース(イエベ)の肌の方: 特にオリーブマットやカーキマットが好相性
- ブルーベース(ブルベ)の肌の方: グレージュマットやスモーキーマットがおすすめ
注意が必要な方
- 極度に髪が細く柔らかい方: あまりにマットにしすぎると、髪のボリューム感が出にくくなることも
- 乾燥による広がりやすい髪質の方: ツヤ感がないと余計に乾燥して見えることがあります
人気のマットカラーバリエーション4選

1. マットブラック(黒髪マット)
黒髪をあえてマットに仕上げると、従来の「つやつや黒髪」とは一線を画すモード感のある仕上がりに。重たく見えがちな黒髪も、マット効果で軽やかな印象になります。
おすすめの組み合わせスタイル:
- ウェービーショート: ラフな質感との相性抜群
- ぱっつんボブ: シャープさとクールさを両立
- レイヤーロング: 重さを感じさせない抜け感を演出
2. マットブラウン
ブラウン系をマットに仕上げると、こなれ感のある大人っぽい印象に。派手すぎず地味すぎないバランスの良さが魅力です。
人気のマットブラウンバリエーション:
- ダークマットブラウン: 落ち着いた雰囲気で、オフィスでも浮かない
- ミルクティーマットブラウン: 優しい印象で、柔らかな雰囲気を演出
- テラコッタマットブラウン: 温かみのある赤みブラウンをマットで上品に
3. マットベージュ・ライトブラウン
明るめカラーをマットに仕上げることで、派手さを抑えつつも軽やかな印象に。ブリーチありでも「上品な明るさ」を実現できます。
スタイル別おすすめポイント:
- ショートボブ: 活発で可愛らしい印象に
- ミディアムレイヤー: こなれた大人可愛いスタイルに
- ワンレングスロング: 外国人風の抜け感を強調
4. マットアッシュ
トレンドカラーの「アッシュ」に「マット」をプラスすると、透明感と抜け感が倍増。最も外国人風に見えるカラーとして、若年層を中心に爆発的な人気を誇ります。
スタイル別効果:
- カールヘア: 甘さを抑えてクールに
- ボブ・ロブ: こなれた都会的な雰囲気に
- レイヤーロング: 意図的な抜け感で計算されたラフさを表現
黒髪・暗髪からマットカラーにするには?

「今黒髪だけど、マットカラーに挑戦したい」という方も多いはず。ここでは明るさ別に方法をご紹介します。
ブリーチなしで楽しむマットカラー
- ダークマット: 黒髪から1〜2トーン明るくするだけでOK。ダメージ最小限でモード感を演出
- マットブラウン: 3〜4トーン明るくしますが、ブリーチ不要で施術可能
- マットグレージュ: 黒髪からでも赤みを完全にカットしたい場合は、グレージュベースのマットカラーがおすすめ
ブリーチありマットカラー
- マットベージュ: 1回ブリーチで柔らかな明るさを実現
- ミルクティーマット: 1回ブリーチ+マットベージュで人気の外国人風カラーに
- プラチナマット: 2回以上のブリーチで作る、究極の透明感カラー
黒髪からのカラーチェンジで特に気を付けたいのは「赤みの出やすさ」。マットカラーは赤みをカットするのが得意ですが、もともとの髪色が暗いほど、赤みが出やすい傾向があります。美容師に「赤みが出ないようにしたい」と伝えることがポイントです。
マットカラーを長持ちさせるホームケア術

マットカラーの悩みで最も多いのが「すぐに色落ちして赤みが出てくる」という点。実際、一般的なカラーよりも色持ちが短い傾向があります。長持ちさせるためのケア方法をご紹介します。
デイリーケアの基本
- カラー専用シャンプー・トリートメントの使用
- 特に「紫シャンプー」はマットカラーの持ちを良くする効果あり
- 週2〜3回を目安に使用するのがベスト
- 洗髪時の水温は38℃前後に設定
- 高温のお湯はカラーの色落ちを早める原因に
- ぬるま湯での洗髪を心がけましょう
- 熱スタイリングを最小限に
- ドライヤーやアイロンの熱はカラーを褪色させる
- 必ず熱保護スプレーを使用しましょう
週1回のスペシャルケア
- カラーバター/カラートリートメントの使用
- シルバーやアッシュ系のカラートリートメントでマット感をキープ
- 特に明るめのマットカラーの方に効果的
- 紫外線対策を徹底
- UVカットスプレーを外出前に必ず使用
- 日傘や帽子も併用するとより効果的
- 夏場は特に注意!マットカラーは紫外線で黄ばみやすい傾向あり
- ヘアオイルの選び方
- 艶出しタイプではなく、「マット仕上げ」や「質感調整」と表記されたものを選択
- シリコンフリーのオイルがマット感を損なわず理想的
失敗しないマットカラーのオーダー方法

マットカラーをオーダーする際、「イメージと違った」という失敗を避けるためのポイントをご紹介します。
美容師さんへの伝え方
- 具体的な色味を伝える
- 「マット」は質感を表す言葉なので、ベースとなる色味(アッシュ、ブラウン、ベージュなど)も必ず伝える
- 例:「マットなミディアムアッシュブラウンにしたいです」
- 希望の明るさを数値で伝える
- レベル(明るさ)を数字で伝えるとミスマッチが少ない
- 黒髪=レベル3、ダークブラウン=レベル5、明るめブラウン=レベル7〜8が目安
- 参考写真を複数用意する
- 色味だけでなく「質感」が分かる写真がベスト
- SNSから保存する際は「#マットカラー」「#マット〇〇(希望の色)」で検索
失敗しやすいケースと対策
- 赤みが出てしまう場合
- 予めベースの髪色に合わせたカラー剤選定を依頼する
- 「赤みが気になるので、グリーン系のカラー剤を使ってほしい」と具体的に伝える
- 暗く見える・重たく感じる場合
- レイヤーを入れるなどの髪型の工夫を同時に提案してもらう
- マットでも明るめの色を選ぶ(マットベージュなど)
- すぐに色落ちする場合
- 初回のカラーから少し濃いめにオーダーする
- メンテナンス周期を4〜6週間で設定する
マットカラーに関するよくある質問

Q1: マットカラーはセルフでできますか?
A: プロ並みの仕上がりを自宅で再現するのは難しいです。市販のカラー剤でマット表記があっても、美容院のように赤みをカットする効果は弱いことが多いです。どうしてもセルフでトライしたい場合は、「アッシュ系」+「マット」と書かれたカラー剤を選び、説明書通りの放置時間を守りましょう。ただし、思わぬ色ムラや髪へのダメージが生じる可能性もあるため、可能であれば美容院での施術をおすすめします。
Q2: マットカラーでも白髪は染まりますか?
A: 基本的には染まりますが、通常の白髪染めと比べると染まりにくい場合があります。特にマットアッシュ系は白髪への染着力が弱い傾向があります。美容院では「ダブルカラー」という手法で、まず白髪を染めてから上からマットカラーを入れるなどの対応が可能です。白髪が多い方は事前に美容師に相談することをおすすめします。
Q3: マットカラーはどんなメイクと相性が良いですか?
A: マットカラーはナチュラルメイクとの相性が抜群です。特に以下の組み合わせがおすすめです:
- マットアッシュ × ピンクベージュリップ
- マットブラウン × テラコッタ系アイシャドウ
- マットブラック × 赤リップ(コントラストが美しい)
Q4: マットカラーはパーマと併用できますか?
A: もちろん可能です。むしろ、パーマとマットカラーの相性は非常に良いです。特に「ゆるふわパーマ」「無造作パーマ」など、ナチュラルな質感のパーマスタイルとマットカラーを組み合わせると、外国人風の抜け感のあるスタイルが完成します。ただし、同時施術ではなく、パーマを当てた2週間後くらいにカラーするのがダメージを最小限に抑えるコツです。
まとめ:あなたに似合うマットカラーを見つけよう

マットヘアカラーは、従来の艶やかな髪色とは一線を画す、今どきの洗練されたスタイルを叶えてくれます。その特徴は:
- 赤み・黄みをカットし、透明感のある髪色を実現
- 外国人風の柔らかい質感や抜け感を演出
- どんなファッション・メイクにも合わせやすい汎用性の高さ
カラーバリエーションも豊富で、マットブラック、マットブラウン、マットベージュ、マットアッシュなど、あなたの好みや肌色、髪質に合わせた選択が可能です。
特に「いつもと同じヘアスタイルだけど雰囲気を変えたい」「外国人風の抜け感が欲しい」「赤みが出やすい髪質をなんとかしたい」という悩みを持つ方には、マットカラーへの切り替えが理想的な解決策となるでしょう。
サロンでのオーダー時は、具体的な色味や明るさ、参考写真を用意することで失敗を防ぎ、ホームケアでは専用シャンプーやカラートリートメントを活用して、長く美しいマットカラーを楽しみましょう。
※肌質や髪質には個人差があるため、同じカラーでも人によって仕上がりが異なる場合があります。ご自身に最適なマットカラーについては、美容のプロフェッショナルにご相談ください。





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