ヘアスタイルの中でも特に万能で人気の高い「ワンカール」。毛先をふんわり一巻きするだけで、こなれ感のある愛されヘアが完成する魔法のようなテクニックです。今回は美容のプロとして15年以上キャリアを積んできた筆者が、ワンカールの魅力からコテやアイロンを使った巻き方、長さ別のスタイリングポイント、簡単アレンジまで徹底解説します。朝の忙しい時間でも可愛くなれる、ワンカールの世界へようこそ!
ワンカールとは?その魅力と基本を知ろう

ワンカールとは、文字通り「髪を一回だけ巻く」ヘアスタイルのこと。毛先に軽く動きを出すだけで、ストレートヘアとは一線を画す立体感と柔らかさが生まれます。
このスタイルが多くの女性に愛される理由は明確です:
- 手軽さ: 毛先だけを巻くので、朝の忙しい時間でもわずか5分程度で完成
- 汎用性: どんな髪質、髪の長さでも挑戦できる万能スタイル
- 自然な可愛らしさ: 巻きすぎない絶妙な加減が、こなれた「ナチュラル可愛い」を演出
- アレンジ性: そのまま下ろしても、ハーフアップやポニーテールにしても様になる
- 好印象: ビジネスシーンからプライベートまで幅広く対応できる清潔感
ワンカールに最適なヘアアイテムとは

ワンカールを作るには主に以下のアイテムが使用されます:
1. コテ(カールアイロン)
最も一般的なのは26mm〜32mmのコテ。太さ選びのポイントは:
- 26mm: しっかりとした巻き感、ボブヘアに最適
- 28mm: 万能サイズ、初心者さんにおすすめ
- 32mm: ゆるふわな大きめカール、ロングヘアに最適
人気ブランドとしては、クレイツ、アドスト、リュミエリーナ、などが挙げられます。初心者の方には温度調節機能付きのものがおすすめです。
2. ストレートアイロン
意外かもしれませんが、ストレートアイロンでもワンカールは作れます!持っているアイロンで気軽にトライできるのが魅力です。
3. ホットカーラー
朝の時短にはホットカーラーも便利。セットして他の準備をしている間に巻きができあがります。
4. スタイリング剤
仕上げには以下のアイテムが活躍します:
- ヘアミスト: 巻く前の熱保護と巻きやすさアップ
- ヘアオイル: 巻いた後の艶出しとまとまり向上
- ヘアスプレー: カールの持続性アップ(ソフトタイプがおすすめ)
- ワックス: こなれ感の演出と毛先のまとまり調整
髪の長さ別|ワンカールの基本テクニック

◆ボブのワンカールテクニック
ボブヘアにワンカールを加えることで、重たい印象が軽減され、ふんわりとした愛らしさが生まれます。
【基本の巻き方】
- 髪全体に軽くヒートプロテクトスプレーをかける
- 髪を上下左右に4〜6ブロックに分ける
- コテで毛先から3〜5cm程度を外側or内側に向けて巻く
- 5〜10秒キープしてから離す
- 全体を巻き終えたら冷ましてから手ぐしでほぐす
【ボブヘアのワンカールバリエーション】
- 内巻きワンカール: 女性らしい清楚な印象に
- 外ハネワンカール: カジュアルで元気な印象に
- ミックスワンカール: フェイスラインは内巻き、バックは外ハネなど変化をつける
◆ミディアムのワンカールテクニック
肩にかかるくらいの長さのミディアムヘアは、ワンカールとの相性が抜群!大人の女性らしさと親しみやすさを両立できます。
【基本の巻き方】
- ドライヤーで根元を立ち上げるように乾かす
- 髪を左右と上下で4〜8ブロックに分ける
- 毛先から7〜10cm程度を巻く(ボブより少し広めに)
- 全体を巻いたら、指で軽くほぐして自然な動きを出す
【ミディアムヘアのポイント】
- 顔まわりは特に丁寧に巻くと、表情が明るく見える
- レイヤーが入っている場合は、短い部分から巻いていく
- 寝ぐせがある部分は、一度ストレートアイロンで伸ばしてから巻くとキレイに仕上がる
◆ロングのワンカールテクニック
ロングヘアは重さがあるため、ワンカールを加えることで軽やかさと動きが生まれ、一気に今どきヘアに変身します。
【基本の巻き方】
- 髪を左右と前後で6〜8ブロックに分ける(量が多い場合はさらに細かく)
- 毛先から10〜15cm程度をコテで巻く
- 髪の重みでカールが取れやすいので、少し強めに巻くのがコツ
- 巻き終わったらヘアスプレーで軽く固定
【ロングヘアならではのテクニック】
- 前髪と顔まわりは細めに取って丁寧に巻くと小顔効果あり
- 毛先だけでなく中間部分も軽く巻くとより立体感が出る
- 髪を斜めに取って巻くと、自然なランダム感が出てこなれた印象に
ワンカールの応用|前髪アレンジも楽しもう

前髪のワンカールは、顔の印象を大きく左右する重要ポイント。スタイルに合わせた前髪ワンカールをマスターしましょう!
【前髪ワンカールの種類】
- 内巻き前髪: 優しく清楚な印象に。おでこが狭い方にもおすすめ
- 外ハネ前髪: カジュアルで元気な印象に。重たい前髪も軽やかに
- 流し前髪ワンカール: 大人っぽくこなれた印象に。シースルーバングとも相性抜群
【前髪ワンカールのコツ】
- 前髪だけを巻く場合は小さめのコテ(20〜26mm)が使いやすい
- 前髪は顔に近いため、火傷に注意して低〜中温で巻く
- 前髪の根元を立ち上げてから巻くと、ふんわり感がアップ
- セットしたらピンポイントでスプレーをかけて持続させる
時短で可愛い!ワンカールを活かした簡単ヘアアレンジ10選

ワンカールを基本にしたヘアは、そのままでも素敵ですが、簡単なアレンジを加えることで、さらに魅力が広がります。
1. ゆるふわハーフアップ
【アレンジ方法】
- トップの髪を手ぐしでふんわり取る
- 後ろでゆるく結ぶかピンで留める
- 顔まわりの髪を少し引き出す
2. サイドねじりアレンジ
【アレンジ方法】
- 顔まわりの髪を少量取る
- 根元からねじりながら後ろへ
- ピンで留めるか小さいゴムで結ぶ
- 反対側も同様に
3. ワンカールお団子ヘア
【アレンジ方法】
- 髪全体を一つに結ぶ
- 毛先を根元に巻きつけるようにシニヨンを作る
- ピンで固定し、少し崩して完成
4. ローポニーテール
【アレンジ方法】
- 髪を首の後ろ辺りで一つに結ぶ
- トップを少し引き出してボリュームを出す
- 毛先のワンカールを活かすように整える
5. 片寄せヘア
【アレンジ方法】
- 髪全体を片側に寄せる
- 反対側をピンで留める
- ワンカールを活かして自然に流す
6. ワンカールサイドポニー
【アレンジ方法】
- 髪全体を左右どちらかの耳後ろに集める
- ゆるく一つに結ぶ
- 顔周りの髪を少し引き出してフェイスラインを柔らかく
- ワンカールの毛先がキレイに見えるように整える
7. ワンカールメッシーバン
【アレンジ方法】
- 髪全体を高い位置で一つに結ぶ
- お団子にせず、毛先をそのまま出す
- ゴム部分を少し緩めてボリュームを出す
- 毛先のワンカールがランダムに見えるよう整える
8. 編み込みハーフアップ
【アレンジ方法】
- 両サイドの髪を取り、それぞれ緩く編み込む
- 後ろで二つを合わせてピンで留める
- 残りの髪のワンカールを活かす
9. ワンカールショートポニー
【アレンジ方法】
- 髪を高い位置でポニーテールに
- 最後に髪を引き出す際、毛先が半分折れるように
- 自然なショートヘアのように見せる
10. ワンカールくるりんぱ
【アレンジ方法】
- 上半分の髪を取り、一つに結ぶ
- 結び目の上から髪を分け、そこに毛束を通す
- 下の髪も同様にくるりんぱ
- 全体的にほぐして完成
男性にもおすすめ!メンズワンカールスタイル

ワンカールは女性だけのものではありません。最近は男性にも人気が高まっているスタイルです。清潔感とおしゃれ感を両立させたいメンズに是非試していただきたいテクニックをご紹介します。
メンズワンカールの魅力
- 硬い印象になりがちな男性の髪に柔らかさをプラス
- ナチュラルで押しつけがましくないおしゃれ感
- 朝のスタイリングが簡単で時短になる
- ビジネスシーンでも浮きすぎない適度なトレンド感
メンズワンカールの基本テクニック
【短髪〜ミディアムヘア向け】
- 髪を乾かした後、少量のワックスを手に取る
- 毛先に集中させながら全体になじませる
- 26mm程度の細めのコテで毛先だけを軽く巻く
- 手ぐしでざっくりとスタイリング
【ツーブロック×ワンカール】
サイドと襟足を刈り上げ、トップを長めに残したツーブロックスタイルにワンカールを加えると、モードな印象に。ビジネスとプライベートの切り替えもスムーズです。
【マッシュ×ワンカール】
マッシュヘアの毛先をワンカールさせると、クールさの中に柔らかさが加わり、親しみやすい印象に。顔の輪郭をカバーする効果も期待できます。
ワンカールを長持ちさせる7つのプロ技

せっかく作ったワンカール、できるだけ長持ちさせたいですよね。美容師が実践している7つのテクニックをご紹介します。
1. 前処理が重要
巻く前に軽くヘアスプレーをかけておくことで、カールのホールド力がアップします。ただし、つけすぎると固くなるので、30cmほど離して軽くミストするのがポイントです。
2. 熱処理のコツ
コテやアイロンで巻いた後、完全に冷めるまで触らないことが大切です。熱で形状記憶された髪が固定されるまで、最低30秒は待ちましょう。焦って手ぐしでほぐすと、せっかくのカールが取れやすくなります。
3. 適切なコテの温度設定
髪質によって最適な温度は異なります:
- 細い・柔らかい髪:140〜160℃
- 普通の髪:160〜180℃
- 太い・硬い髪:180〜200℃
4. 髪の水分量を調整
完全に乾いた状態で巻くことが大前提です。少しでも湿り気があると、カールが取れやすくなります。特に湿度の高い日は、ドライヤーでしっかり乾かしてから巻き始めましょう。
5. スタイリング剤の適切な使用
仕上げのスタイリング剤は、髪の量や質感に合わせて選びます:
- 細い髪:軽いミストタイプのスプレー
- 普通の髪:ヘアオイル+軽めのスプレー
- 太い髪:しっかりめのヘアスプレー
6. 湿気対策を万全に
梅雨や夏場など湿度の高い時期は、撥水効果のあるヘアオイルや湿気に強いスプレーを活用しましょう。また、バッグに小さなスプレーを忍ばせておくと、外出先での崩れ対策にも役立ちます。
7. 夜のケアも忘れずに
長時間キープしたい場合は、夜のケアも重要です。就寝前に大きめのヘアピンでカールを留めたり、シルクのナイトキャップを使用すると、翌朝もカールが持続しやすくなります。
ワンカールに関するよくある質問

Q1: ワンカールとパーマはどう違うの?
A: ワンカールは一時的なスタイリングで、シャンプーすると元に戻ります。一方、ワンカールパーマは美容院で施術する永続的なカール。手軽さを求めるなら毎朝のスタイリング、持続性を求めるならパーマがおすすめです。
Q2: ストレートアイロンでもワンカールはできる?
A: できます!コテがなくても、ストレートアイロンを使って簡単にワンカールを作れます。毛先を挟んだらアイロンを内側または外側に回転させながら引き下ろすだけ。ストレートアイロン初心者は少し練習が必要ですが、コツをつかめば便利です。
Q3: 前髪のワンカールがすぐ取れてしまう
A: 前髪は触れる頻度が高く、皮脂や汗の影響も受けやすいため取れやすい傾向があります。対策としては、①前髪専用のキープスプレーを使う、②巻く前に軽くドライシャンプーで油分を抑える、③極力前髪に触れないよう意識する、などが効果的です。
Q4: 髪が短すぎてワンカールにならない
A: 極端に短い髪(5cm未満)ではワンカールが難しい場合もありますが、それ以上あれば小さめのコテ(20〜26mm)を使えば可能です。毛先だけをしっかり挟み、根元に近い部分から巻くとワンカールが作りやすくなります。
Q5: ワンカールのダメージを最小限にするには?
A: ①熱保護スプレーを必ず使用する、②適切な温度設定を守る、③同じ箇所を何度も巻かない、④週に1〜2日は休ませる、⑤定期的にトリートメントをする、などがダメージ軽減のポイントです。
まとめ:ワンカールで叶える、手軽で可愛い毎日のヘアスタイル

ワンカールは、その名の通りたった「一巻き」で髪に動きとボリュームを与え、印象を大きく変えることができる魔法のようなテクニックです。初心者でも挑戦しやすく、幅広いアレンジが可能なところが最大の魅力といえるでしょう。
毎日のヘアスタイリングに迷ったら、シンプルで効果的なワンカールを。忙しい朝でも、たった5分で印象アップが叶う、頼れる味方になってくれることでしょう。





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