「翌朝の失望を終わらせる。その日だけじゃない、続く艶髪への道標」
こんにちは、美容ライターの高橋です。今日はよく耳にする悩みについてお話しします。「昨日美容院でトリートメントしたのに、今朝起きたら元通り…」このため息、あなたも経験したことがありませんか?
なぜ美容院のトリートメント効果はすぐ消えるのか?

「美容院を出た時はサラサラだったのに…」という経験は、科学的に説明できます。
美容院トリートメントの真実
美容院で施術されるトリートメントの多くは、一時的なコーティング効果を持つものです。プロが使用する高品質な薬剤とテクニックによって、キューティクルを一時的に整え、髪の表面をコーティングします。このため、施術直後は驚くほど髪質が改善されたように感じるのです。
「サロントリートメントには大きく分けて『表面コーティングタイプ』と『浸透タイプ』があります。多くのお客様が受けるのは前者で、これは髪の表面を覆う一時的なものです。洗髪や摩擦で徐々に剥がれていくため、効果を持続させるには適切なアフターケアが不可欠なんです。」
効果が持続しない主な理由
- 不適切な洗髪方法:強すぎるシャンプーや高温のお湯でコーティングが剥がれる
- 摩擦によるダメージ:タオルでの強い摩擦や乱暴なブラッシング
- ヒートスタイリング:ドライヤーやヘアアイロンの熱でコーティングが劣化
- 紫外線や環境ダメージ:日常的な外部刺激
- アフターケア不足:適切な家庭用製品を使用していない
美容院トリートメントの種類と持続期間

トリートメントにも種類があり、種類によって持続期間が大きく異なります。
1. 表面コーティングタイプ
- 効果: 髪の表面をコーティングし、手触りと見た目を改善
- 持続期間: 1〜3日程度
- 特徴: 即効性があるが、持続性に欠ける
- 向いている人: イベント前の一時的な改善を求める方
2. 浸透補修タイプ
- 効果: 髪の内部構造まで浸透し、タンパク質などを補給
- 持続期間: 1週間〜10日程度
- 特徴: 効果の実感には時間がかかるが、比較的長持ち
- 向いている人: じっくりと髪質改善を目指す方
3. 髪質改善トリートメント
- 効果: 髪の内部構造を化学的に整え、質感を根本から改善
- 持続期間: 1〜2ヵ月程度
- 特徴: 高価だが長期的な効果が期待できる
- 向いている人: 本格的な髪質改善を求めるダメージヘアの方
自宅でサロンクオリティを維持する5つの方法

美容院の効果をその日だけで終わらせないために、自宅でできる効果的な方法をご紹介します。
1. 正しいシャンプー方法を身につける
シャンプーの仕方一つで、トリートメントの持続期間は大きく変わります。
- 水温は38度前後に: 熱すぎるお湯はキューティクルを開きすぎてしまいます
- 予洗いを丁寧に: シャンプー前に30秒以上かけて予洗いすることで、汚れの8割は落ちます
- 指の腹で洗う: 爪を立てると頭皮や髪を傷つけます
- すすぎは入念に: シャンプー剤が残ると頭皮トラブルの原因に
2. アウトバストリートメントの活用
洗い流さないトリートメント(アウトバス)は、日常的なダメージから髪を守る強い味方です。
- タイミング: シャンプー・トリートメント後の半乾き状態が最適
- 量の目安: ショートヘアなら1円玉大、ロングヘアでも2円玉大程度
- 塗布部位: 毛先中心に、頭皮には付けない
- おすすめ成分: セラミド、シリコン、18-MEA、アルガンオイルなど
3. 摩擦ダメージを減らす習慣
意外と見落としがちなのが、日常生活での摩擦ダメージです。
- タオルドライは押さえる程度に: ごしごし擦らない
- ブラッシングは丁寧に: 毛先から徐々に上に向かって
- 枕カバーはシルクかサテン素材に: 綿素材は摩擦が大きい
- 寝る前の緩めの一つ結び: 就寝中の摩擦を防ぐ
4. 週1回の集中ケアを習慣に
美容院に頻繁に通えない方は、週に一度の集中ホームケアがおすすめです。
- ヘアパック: 10〜15分時間をかけて集中補修
- スチームタオル: タオルをぬるま湯で濡らして軽く絞り、ラップをしたトリートメント中の髪に巻く
- 美容院使用製品の活用: 多くのサロンでは家庭用製品も販売している
5. 内側からのケアも忘れずに
髪は体の一部。内側からのケアも効果的です。
- タンパク質の摂取: 髪の主成分であるケラチンの材料に
- ビタミンB群: 髪の成長と健康維持に必須
- 亜鉛: 髪の成長に関わる重要ミネラル
- 水分補給: 体内の水分バランスは髪の潤いにも影響
髪質別・持続させるためのカスタマイズケア

髪質によってトリートメント効果の持続方法は異なります。あなたの髪質に合わせたケアを始めましょう。
乾燥・パサつき髪の場合
- 重点ケア: 保湿成分配合のヘアケア製品
- おすすめ成分: ヒアルロン酸、セラミド、アルガンオイル
- 避けるべきこと: 高温ヘアアイロン、強洗浄力シャンプー
くせ毛・広がりやすい髪の場合
- 重点ケア: キューティクルを整える酸性ケア
- おすすめ成分: ケラチン、アミノ酸、シルク成分
- 避けるべきこと: 乾燥させすぎること、過度のブラッシング
細く柔らかい髪の場合
- 重点ケア: 過度な油分付与を避け、軽い質感のケア
- おすすめ成分: ハチミツ、パンテノール、ケラチン
- 避けるべきこと: 重すぎるオイル、シリコン過多の製品
カラーやパーマをしている髪の場合
- 重点ケア: CMC補修とUVケア
- おすすめ成分: PPT、疑似セラミド、UV吸収剤
- 避けるべきこと: 紫外線曝露、高アルカリ製品
美容師が教える!トリートメントの効果を最大化する洗い方

正しいトリートメントの使い方で効果は大きく変わります。美容師直伝の方法をご紹介します。
トリートメントの正しい使い方
- しっかり水気を切る: 髪に水分が多すぎると薄まって効果半減
- 適量を守る: 少なすぎても多すぎても効果は最大化しない
- 根元は避ける: 中間〜毛先を重点的に
- 時間を置く: 説明書の推奨時間を守る(多くは3〜5分)
- すすぎは適度に: 完全に流しきらない方が効果が持続することも
プロ技!効果を高める裏ワザ
- トリートメントの前にスチームタオルで髪を温める: 温めることでキューティクルが開き、成分が浸透しやすくなります
- 就寝前の夜用トリートメント: 朝シャンプーするだけで、一晩中の時間をかけて浸透させる方法
- ブロー時のトリートメントスプレー: 熱で成分を閉じ込める効果が
- 2種類のトリートメントを使い分ける: 内部補修タイプと表面コーティングタイプの併用
正しく選ぶ!自宅用トリートメント製品の選び方

トリートメント製品の選択が、美容院の効果を持続させるカギとなります。何を基準に選べばよいのでしょうか?
自分の髪質を正しく知る
「髪質診断 トリートメント」。多くの人が自分の髪質に合った製品を探しています。
- ポロシティ(髪の空洞率)の確認方法
- 髪の毛を一本取り、水に浮かべる
- すぐに沈む場合は高ポロシティ(ダメージ大)
- 少しして沈む場合は中ポロシティ(普通)
- 沈まない場合は低ポロシティ(健康な髪)
- 太さと密度の見分け方
- 髪の一束を指で挟んでみる
- 指が見える場合は細い、または密度が低い
- 指がほとんど見えない場合は太い、または密度が高い
製品選びの4つのポイント
- 主成分をチェック
- 高ポロシティ髪→タンパク質系補修成分(ケラチン、コラーゲン)
- 中ポロシティ髪→バランス型(アミノ酸+保湿成分)
- 低ポロシティ髪→軽い保湿成分(グリセリン、ヒアルロン酸)
- シリコーンの種類を確認
- ジメチコン系→重めのコーティング(乾燥・くせ毛向き)
- アモジメチコン系→中程度のコーティング(普通髪向き)
- シクロペンタシロキサン系→軽いコーティング(細い髪向き)
- pH値にも注目
- 酸性(pH4.5-5.5)→キューティクルを引き締める(カラー髪向き)
- 弱酸性(pH5.5-6.5)→バランスが良い(多くの髪質に適合)
- 中性〜弱アルカリ性→洗浄力が高いが乾燥しやすい(避けるべき)
- 口コミよりも成分表
- 人気や評判だけで選ばず、自分の髪質に合った成分かを確認
- 美容師のアドバイスを参考にする
おすすめの自宅用トリートメント製品例
ダメージ補修に特化したもの
- ケラスターゼ レジスタンス
- ミルボン ディーセス エルジューダ
- ホーユー プロマスター カラーケア
くせ毛・広がりに効果的なもの
- モロッカンオイル トリートメント
- ロレアル プロフェッショナル リスアンリミテッド
- N. ポリッシュオイル
カラーヘア用
- シュワルツコフ BCボンドメ
- ウェラ プロフェッショナル カラーモーション+
- アフロート ナチュラルズ クオリア
よくある質問と回答

Googleの「人々がよく検索する質問」を参考に、最も疑問の多いポイントをQ&A形式でお答えします。
Q1: 美容院のトリートメントと市販のトリートメントは何が違うのですか?
A: 主な違いは3つあります。①濃度と有効成分量(サロン用は高濃度)、②pHコントロール(サロン用は精密に調整)、③施術プロセス(サロンではスチームや熱など特殊機器を使用)。また、美容師の知識と技術による適切な選択と塗布方法も大きな違いです。
Q2: トリートメントとヘアパックの違いは何ですか?
A: 基本的な違いは使用時間と浸透度です。トリートメントは比較的短時間(2〜5分)で使用し、主にキューティクルの補修と表面コーティングを行います。一方、ヘアパックは長時間(10〜30分)かけて使用し、より深部まで成分を浸透させることを目的としています。
Q3: 髪質改善トリートメントは本当に効果がありますか?
A: 効果はあります。特に酸熱トリートメントなどの髪質改善トリートメントは、髪の内部構造を化学的に整えるため、1〜2ヶ月程度効果が持続します。ただし、「永久的に髪質が変わる」わけではなく、新しく生えてくる髪は元の状態です。また、適切なアフターケアがなければ効果は短くなります。
Q4: トリートメントを毎日使うと髪が傷みますか?
A: 必ずしもそうではありませんが、使用するトリートメントの種類と髪質によります。タンパク質系成分が多いトリートメントを毎日使うとタンパク質過剰になり、かえってパサつきの原因になることがあります。一般的には週2〜3回の使用が適切です。軽いリーブインタイプなら毎日使用しても問題ないものが多いです。
Q5: 美容院でトリートメントした後はいつシャンプーしていいですか?
A: 基本的には翌日以降が理想的です。特に浸透型や髪質改善トリートメントの場合、成分が髪に定着するまで24時間程度かかることがあります。どうしても当日シャンプーする必要がある場合は、ぬるま湯で軽く流す程度にとどめ、シャンプー剤の使用は最小限にしましょう。
Q6: 自分でできる最も効果的なトリートメント方法は?
A: 自宅で最も効果的なのは「ホットオイルトリートメント」です。やり方は簡単:
- 髪に適したオイル(アルガン、ココナッツなど)を小さなボウルに入れる
- お湯を張った大きめのボウルにそれを浮かべて温める(電子レンジは避ける)
- 温まったオイルを乾いた髪全体に塗布
- ラップやシャワーキャップで覆い、タオルで包む
- 30分〜1時間放置後、シャンプーで洗い流す
まとめ:美容院トリートメントの効果を最大限に引き出すために

美容院でのトリートメントがその日だけで終わってしまうのは、決して施術が効果がないわけではなく、アフターケアの方法に原因があることがほとんどです。以下のポイントを実践することで、サロンの仕上がりをより長く楽しむことができます。
- トリートメントの種類を理解する: 自分の目的に合った種類を選びましょう
- 自宅ケアを徹底する: 正しいシャンプー方法とアフターケア製品の使用
- 髪質に合わせたカスタマイズケア: 一人ひとり異なる髪質に合わせたケアを
- 定期的なプロのメンテナンス: 自宅ケアだけでは限界があります
美容師さん(美容歴20年)のアドバイスです。
「美容院と自宅ケアは車の両輪のようなもの。どちらが欠けても理想の髪は手に入りません。サロンでのケアと自宅でのケアを上手く組み合わせることが、美しい髪を保つ秘訣です。」
今回ご紹介した方法を取り入れて、「その日だけ」で終わらない、持続する美しい髪を手に入れましょう。あなたの髪に最適なケア方法が見つかることを願っています。







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